『ラストレシピ 麒麟の舌の記憶』(2017:滝田洋二郎)をユナイテッド・シネマ豊洲スクリーン10にて見る。1000円。
絶対味覚=“麒麟の舌”を持つが故に、自分の店をつぶして多額の借金を背負った佐々木充。今は、人生最後に食べたい料理の再現を請け負う“最期の料理人”として少しずつ借金返済の日々。
その彼に、戦前の満州国・伝説のフルコース“大日本帝国食菜全席”のレシピを再現してほしい、という依頼が舞い込む。
そこから、幻のレシピ探しの旅が始まる。『舞踏会の手帖』(1937-1938:ジュリアン・デュヴィヴィエ)風に次々と当時の関係者を訪ね歩き、次第に明らかになっていく事実。そのミステリー仕立てはなかなかおもしろい。トップクレジットは二宮和也だが、実際は西島秀俊と宮崎あおいが主役ではないかと思うくらい、回想シーンでは出ずっぱり。家族愛に満ち溢れた内容。それに比べて、二宮和也は当時の関係者の話を聞いても、心動かされず、なんて傲慢な奴だろうと思ってしまう。
でも、ラスト、本当の真実が明らかになると、涙なしではいられないほどの感動を受けてしまった。それを受けての二宮和也の涙を流さず、心で泣く演技もなかなか良かった。
なお、兼松若人、竹嶋康成、広澤草らの中堅、そして海外で活躍する伊川東吾や笈田ヨシをキャスティングしたあたり、滝田洋二郎の演出の充実ぶりが頼もしい。また監督デビュー作から出演し続けている滝田組常連の螢雪次朗がチョイ役で出演しているのもうれしい限り。
絶対味覚=“麒麟の舌”を持つが故に、自分の店をつぶして多額の借金を背負った佐々木充。今は、人生最後に食べたい料理の再現を請け負う“最期の料理人”として少しずつ借金返済の日々。
その彼に、戦前の満州国・伝説のフルコース“大日本帝国食菜全席”のレシピを再現してほしい、という依頼が舞い込む。
そこから、幻のレシピ探しの旅が始まる。『舞踏会の手帖』(1937-1938:ジュリアン・デュヴィヴィエ)風に次々と当時の関係者を訪ね歩き、次第に明らかになっていく事実。そのミステリー仕立てはなかなかおもしろい。トップクレジットは二宮和也だが、実際は西島秀俊と宮崎あおいが主役ではないかと思うくらい、回想シーンでは出ずっぱり。家族愛に満ち溢れた内容。それに比べて、二宮和也は当時の関係者の話を聞いても、心動かされず、なんて傲慢な奴だろうと思ってしまう。
でも、ラスト、本当の真実が明らかになると、涙なしではいられないほどの感動を受けてしまった。それを受けての二宮和也の涙を流さず、心で泣く演技もなかなか良かった。
なお、兼松若人、竹嶋康成、広澤草らの中堅、そして海外で活躍する伊川東吾や笈田ヨシをキャスティングしたあたり、滝田洋二郎の演出の充実ぶりが頼もしい。また監督デビュー作から出演し続けている滝田組常連の螢雪次朗がチョイ役で出演しているのもうれしい限り。
お薦めです。
2017年11月5日(日)鑑賞。
キャスト 二宮 和也 佐々木充(最期の料理人) 西島 秀俊 山形直太朗(元・天皇の料理番) 綾野 剛 柳沢健(充の親友かつ理解者) 宮崎あおい 山形千鶴(直太朗の妻) 西畑 大吾 鎌田正太郎(山形の助手) 兼松 若人 楊晴明(山形の中国人助手) 竹嶋 康成 鈴木(関東軍司令部食堂料理人) 広澤 草 幸(直太朗・千鶴夫妻の娘) グレッグ・デール 満州国ハルビンのホテル支配人 ボブ・ワーリー 現在のハルビンのホテル支配人 大地 康雄 充や健が育った施設の園長 菜葉菜 充や健とともに育った施設の現在の施設長 竹野内 豊 三宅太蔵(関東軍司令部の陸軍大佐) 伊川 東吾 鎌田正太郎(現代) 笈田 ヨシ 楊晴明(中国料理界の重鎮) 螢 雪次朗 満州の屋台商人 団 次郎 病室で最期のオムレツを注文する金持ち 筒井真理子 金持ちの妻 ? 「辰巳」の女将 ? 宮内庁の職員